トムラウシ

トムラウシ
トムラウシ

【日 時】1999年 8月 9日(月)
【天 候】晴れ
【山 名】トムラウシ(2141m)
【山 域】北海道
【ルート】 (5:00)登山口--(6:00)カムイ天上--(10:35)トムラウシ(11:05)--(15:55)登山口
【所要時間】10時間55分
【メンバー 】二人


前夜、朝食のおにぎりを作ってもらう。朝早く出かける人あり。隣に寝ていた2人の女性は早い出発である。車で登山口まで行く。途中、帯広ナンバーのワンボックス車が追いぬいていく。登山届けを記入する。最初は両脇が笹で覆われた道がやがて原生林の樹林帯になる。山荘からの道と出会う。道が悪くぬかるみが多くなる。平ヶ岳を思い出す。1時間ほどでカムイ天井につく。右手にトムラウシの一角の山が望まれる。本日も良い天気のようである。

左に曲がる。ここまで登りであるがここから水場まで長い下りである。帰りの登り返しが大変である。健脚者が抜かしていく。水音が聞こえ出す。先行者が休んでいる。休憩。帯広のワンボックス車の夫婦と談笑。この沢を遡る。何回かの徒渉後、右の沢に入る。水も無くなり急な登りとなる。森林限界からゴロゴロした道を右にトラバースし急坂を一気に前トムまで登る。前トム平からは30人程の団体が先行する。一登りしてピークに達する。振り返ればニペソツが真近に迫る。西から眺めるニペソツは本に紹介されているものとはかなり異なった姿に見える。前方には目指すトムラウシの一角が始めて顔を出す。眼下にはトムラウシ公園が望まれる。

林立する岩の間を下り、水場に到着する。雪解けの水で気持ち良く顔を洗う。団体の人達の中には何の躊躇も無く水を飲んでいた。一服していると団体も出発するというので慌てて出発する。前に聳える峰の左側を捲くように登る。6〜7人のグループでここで引き返す人がいてリーダーが何やら喚いている。山頂も目前でここまで来たのならとも思われるのだが。分岐に着く。ここにも水場があり、テントが3〜4張ほどある。

前方の岩峰の奥が山頂のようだ。分岐からは急な登りとなる。岩陰で一休みし最後の登りを一気に登る。山頂からは旭岳、昨日の十勝岳が確認できる。十勝岳は噴煙でどこからでも見分けがつく。前方に聳えるにはオプタテシケであろうか。東側の眺望は昨日と同様、素晴らしかった。石狩岳へ続く沼の原が平らに見える。東には阿寒湖方面の山も望めるようだが山岳同定はできない。どこからアプローチしても遠い大雪・十勝の間に君臨する名峰であった。昼食をとり暫くしていると大雪の西の方から雲が沸いてきた。

山頂の近辺を散策してから帰るつもりでいたが、帰りも時間が掛かり、妻が早く帰りたい様子だったので、団体が上がってきたのを潮に帰途に付く。分岐から少し進んだ所で帯広のワンボックス車の夫婦と会う。明日は斜里岳に行くと言うと、旦那さんは斜里高校の出身だという。彼らは60才までに大きな山を一つ登っておこうということでこのトムラウシを選んだとのこと。 トムラウシ公園の水場で一服。大きな荷物の単独行が少し足を痛めている様子で、「昨日は大雪山荘に泊まったか」と聞かれた。私は質問の意図が分からず、どこからきたのかと解釈し「トムラウシ温泉からピストンです」と答えた。よく考えてみれば、大雪山荘の様子を知りたかったのではないか。

一登りしたピークの岩陰でスケッチをする。日も高くなり遮るもののない山稜を避けるべく一気に谷を目指す。森林帯に入り一応ホッとする。沢に降り立つが休息にいい場所は先客がいた。そのまま暫く下り河原で一服する。疲れもピークに達し、カムイ天井までの登り返しが思いやられる。沢の終端でも一本入れたかったが、そのまま通過。行けども行けども続くと思われる長い長い登り返しが待っていた。これで終わりかと思えばまだ続く登りは精神的にもこたえる。往路でも帰りは厳しくなるとは考えていたが、やっとのことでカムイ天井に着いた時は、ヘトヘトに疲れていた。ここからは下りとなり登りと同じ時間をかけて登山口に辿り着いた。今回の中で最も長い山行となった。

大雪山荘で温泉に入る。新得に戻り、鹿追=>上士幌=>士幌=>足寄=>阿寒湖=>弟子屈=>小清水=>清里=>清岳荘と車を走らせる。22時頃、足寄でラーメンを食べる。清里から清岳荘へは暗闇で道が判らず、そのまま仮眠したかった。清岳荘についたのが1時30分であった。

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