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日常の風景 NO.0002
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パチンコ玉を拾う
一日のしごとを終え、帰宅するために、
病院の前のお堀端をなにげなく歩いていると、
目の端に、きらりと光るものが飛び込んできた。
ふと、下を見ると、一個のパチンコ玉が道に落ちている。
ためらいなく、ごく自然な動作で拾い上げる。
わたしは、ちいさなときから、きらきらと輝くものを見ると、
拾い上げずにはいられない習性がある。
ガラス玉、貝殻、ビンの蓋、銀紙などなど・・・
つまならいものをどれだけ手にしてきたことだろう。
今になっても、子供のころのこのような習性はなおらない。
でも、真新しいパチンコ玉はうつくしかった。
ころころと手のひらの上をころがす。
かっちりとしたそれなりの重量感、たなごころをくすぐるような感覚が、
とてもここちよい。
1BANと刻印が彫ってある。
ふと、このパチンコ玉をモチーフにして、
家に帰るまでの間に、デジカメで写真を撮ろうと思った。
わたしのかばんの中には、いつでも写真が撮れるように、
デジタルカメラが7つ道具のように準備されている。
このパチンコ玉をどこに置けば、いちばんセンスの良い、
感性の鋭い写真が撮れるのか。
そう、思い付いた途端、いつもの日常の風景が一変した。
その気になって、目を凝らしてみれば、まわりにうつくしいものは、
そこら中にころがっている。
パチンコ玉がうつくしいのではなく、
ひっそりとした日常そのものがうつくしいのだ。
それを感じられるひとの感性がうつくしいのだと思った。
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