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            日常の風景   NO.0014
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寒い朝の色彩

この間から、出勤の途中あちこちの路地裏から、
梅の花の香りがほのかに漂っているのに気づいていた。

もう、本格的な春ももうすぐそこという感じだったのに、
今朝は、一転、今にも雪が降りだしそうなきびしい冬に逆戻りである。

寒いということは、ただそれだけで余裕がなくなる。
襟元を両手で強く押さえて、背を丸くし、出勤の道をただ急ぐだけである。

お堀端の桜の木も、つぼみはまだまだ固くちいさく、
お堀の水面に向けてだらりと伸ばした柳の枝も、
北風に凍えて細かくいつまでも震えている。

中堀沿いに切り立っている石垣が直角に曲がるところまで来ると、
視界が急に広がる。

まだ、あらゆる色彩を封印している冬のような朝。
今朝は、その視界の遠く向こうから、
なにやら、暖かげな色彩が目の端に飛び込んできた。

いろは松の茶店のあたりで、
原色に近いピンクの旗が、5、6本、強い風にはためいている。

わたしが、幼稚園のときは、もも組だった。
その教室にかかげられたクラスのボードがあのような色だった。

小学校に入学したとき、校庭の桜が満開だった。
写生の時間に、真新しいクレヨンをつかみ、桜を描いたのが、
あのような桜色だった。

そのような、ノスタルジーが一瞬胸によみがえり、
ほっと暖かな気がした。



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sceneryの風景

今朝の風景にはとりあげましたが、
観光地、否、街中の毒々しい看板、のぼり、旗、ポスターなどには、
基本的には大反対です。

日本人には、もうすこし、繊細な感性があったのではないでしょうか ?

その点、ヨーロッパの文化の完成度は、比較にならないぐらい、
高いものです。町の通りの看板などは、昔からのもので、
写真にとって残しておきたいぐらいの、
統一性があり、町の風景にセンスよく調和しています。

たまには、毒々しいポスターのようなものも見かけますが、
それらは、日本の選挙ポスターのように、貼る場所が、きちんと決められていて、
街の景観を損なうことは決してありません。

きっと法律があるのだと思います。
日本も、ぜひとも、景観に関する法律を制定して、
街中のくだらない、看板、のぼり、旗、ポスターなどを
一掃したいというのが、日常の風景の作者の夢です。

みなさん、どう思われますか?



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