*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*
            日常の風景   NO.0025
*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*

自転車に乗る

久しぶりに、自転車で出勤する。
自転車は、風を切って移動するという爽快感がある。
それも、肌触り、手触りの確かな爽快感。

まっすぐに続く路地裏の道に、夕べから降り続いていた、雨の痕跡。
大きな水溜りがところどころにたまっている。
そして、その水溜りには青空と雲とが怖いようなあざやかさで沈み、
天地の感覚を2倍以上に膨らませていた。

こんな水溜りのまん真ん中を、
自転車で走る。目を一瞬閉じる。
昔見た、ETの有名なシーンを思い出していた。

わたしの自転車は空中に飛ばなかったけれど、
気分は飛んだつもり。
次の水溜りをめがけて、
自転車を疾走させるわたしは、すっかり少年。



----------------------------------------------------------------------
sceneryの風景

普通の自転車のスピードなら、
若い頃のわたしなら、全力で走れば、
それぐらいのスピードは出せたのだと思う。

人間が、自分の能力で本能的に把握できるというスピードは、
自転車が限界なのではと思う。

同じような乗り物でも、モータバイクとなると、かなり違う。
もうオリンピックの選手であっても、追いつくことができない。
まして、自動車、飛行機となると、
もうこれは狂気の感覚に近いのではないだろうか?

でも、わたしも、もう車を手放すことはできないし、
飛行機の便利さも、人一倍利用している。
現代文明の狂気の部分は、もう手のほどこしようもないが、
ひとりひとりが、そのことにある種の畏れのようなものを感じるようになれば・・

ある種の畏れ。
それは、科学でも、経済でも、政治でも定義できない。



----------------------------------------------------------------------
発行者 scenery
north@arion.ocn.ne.jp
HP 日常の風景
http://www6.ocn.ne.jp/~scenery/

----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは、

『パブジーン』 (マガジンID: 15730)   http://www.pubzine.com/
『メルマ』  (マガジンID: m00050779) http://www.melma.com/
『まぐまぐ』 (マガジンID: 79888)    http://www.mag2.com/
『メルマガ天国』(マガジンID: 8289)    http://melten.com/
『E-Magazine』 (マガジンID: scenery1) http://melten.com/
『Macky』 (マガジンID: scenery) http://macky.nifty.com/
『カプライト』 (マガジンID: 4327) http://kapu.biglobe.ne.jp/
『めろんぱん』 (マガジンID: 2179) http://www.melonpan.net/

を利用して発行しています。

----------------------------------------------------------------------
メールマガジンの退会・解除は
http://www6.ocn.ne.jp/~scenery/  からお願いします
----------------------------------------------------------------------