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　　　　　　　　　　　　日常の風景　　　NO.0084
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飛行機雲

彦根城のまわりの桜が散って、新緑一色に染まると、
お堀に映る景色も、華かやな色彩を失って、
古色蒼然とした、いつもの深い緑色になる。

浮島のようにして、おびただしくお堀の表面に浮かんでいた、
薄桃色の花びらたちは、いったいどこに消えてしまったのだろう。
いまはもう影もかたちも見えない。

そんな季節のうつろいを、横目に見つつ、
お堀端を歩いていると、
向こう側の石垣と、こちら側の石垣との間に、
白い二本の橋がかかっているのが、お堀の水に映っていた。

空を見上げると、
青空を二つに分けるようにして描かれた、
見事な二本の飛行機雲があった。

銀色の針のようにひかる、先端のジェット機から、
わずかな空白を置いて、真っ白な木綿の糸のような飛行機雲。

飛行機雲はやがて、小学生のときの運動会で引いた
石灰のラインほどに太くなり、
後ろのほうになると、新雪を踏むタイヤの跡のように輪郭のはっきりしないものになる。

子供の頃から、飛行機雲を見るのは好きだった。
飛行機雲には何より、自由というイメージがあった。

それに、希望、憧れというイメージも。
だから、少年のわたしは、ぽかんと口を開けて、
いつまでも空を見つめていた。

ジェット機はまるでスローモーションフィルムでも見るように、
ゆっくりと進んでいる。
猛速度のジェット機が、いまのわたしの目には遅く見える。

年輪を重ねて、もう無邪気に飛行機雲に希望を感じることはない。
ただ、時間というものの不思議さを感じる。



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ｓｃｅｎｅｒｙの風景

とうとう、新しいパソコンを買ってしまいました。
ＳＯＮＹのＰＣＶ-ＲＺ５５という、まぁまぁの高級機です。

１８万円の詐欺にあったばかりなので、
なかなか言い出せなかったのですが、とうとう思い切って。

ＣＰＵはペンチュームの３０００Ｈｚの最新機です。
スピードも快適なのですが、
このマシン、テレビはもちろん音楽とＤＶＤなどの映像が、
パソコンだけで、楽しめ、管理できます。

ですが、いままでのＰＣから、機能のすべてを移行するのは、
それなりに時間もかかりますし、けっこう大変です。
そのうえ、最新のソフトもいっぱい付属してきましたので、
主なものを見ているだけで、時間が流れてゆきます。



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