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            日常の風景   NO.0088
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草刈のあと

新緑の季節は、雑草の季節でもある。
お城のまわりのお堀端の雑草も、たくましく伸び続ける。
石垣の間からでさえ、顔を見せる雑草達を見ていると、
生命活動の本質がそらおそろしく感じられるときもある。

ところが、今朝は、いつもの通勤の遊歩道が、
なんとなくすっきりとした感じである。
前日に草刈がいっせいに行われたらしい。

草刈機を使用して、同じように刈り込まれたはずなのに、
ある場所では、クローバの群生だけが残され、
白い毛玉のような花がいっぱい咲いていた。

その隣では、天使のベルのような形をした、
ちっちゃな、ちっちゃな白い可憐な花が、刈残されて咲いていた。

よく注意して見ると、草刈あとの表情というのは、
それぞれに刈り込んだ人の個性が出ているようである。

わんぱく坊主の頭をバリカンで丸めたような、
さっぱりとした場所もある。
この作業員のひとは、誰よりも草刈機の扱いに習熟していて、
几帳面なのであろう。

ちいさな花を残したひとは、遊びながら、仕事をしたひとである。
花が残ったのは偶然かもしれないと思えるほど、
いい加減な刈り方である。

でも、わたしはこちらの遊び心のある刈り方のほうが好き。

あと2週間も過ぎれば、草刈に熱心だった人の場所も、
そうではなかった人の場所も区別なく、
一面の青い命でまた満たされる。



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sceneryの風景

「青リンゴ」というハンドル名の読者からわたしのBBSに書き込みがあった。
以下は、「青リンゴ」さんの了解を得て転載するそのときの文面です。

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彦根、青い山脈 投稿者:青りんご  投稿日: 6月 1日(火)15時40分46秒

sceneryさん。初めまして。吉永小百合の「青い山脈」について、検索していたら、
ここにたどりつきました。

私は、彦根市出身で、高校時代は彦根に住んでいて、
日活の「青い山脈」の冒頭シーンのエキストラに出たことがあります。
芹川のほとりに住んでいたので、土手をみんなが自転車で走って登校する場面がありましたね。
吉永小百合が彦根西中学校へスクーターに乗って通学したシーンがありましたね。

sceneryさんは彦根に住まいなんですか?。
私は今は栗東市に住んでいますが、本籍だけはまだ彦根に置いています。
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そして、わたしの返信です。

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青りんごさん初めまして 投稿者:scenery  投稿日: 6月 1日(火)23時18分20秒

青りんごさんこんにちは。
「青い山脈」のエキストラなんて、いい思い出をお持ちなのですね。
うらやましいです。

ご推察のように、生まれたときから彦根に住んでいます。
たぶん、青りんごさんとは同じぐらいの年齢かもしれませんね。
どこかで偶然会っていた可能性もおおいにありますね。

青い山脈わたしは、撮影を見ていたほうです。
撮影現場の学校が、わたしの母校の西中でしたので、
ほんとうになつかしい映画です。

このことが切っ掛けになったのかもしれません。
作者の石坂洋次郎に夢中になって、
卒論のテーマにも石坂洋次郎を選んだほどです。

彦根から「日常の風景」という、おもに彦根の日常を描いている
メルマガを発行していますので、読者になっていただけると
うれしいです。

それではまた。
BBSへの書き込みありがとうございました。
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この投稿が切っ掛けになり、ときどきメールをやりとりするようになりました。
最初は「青りんご」というハンドル名から、たぶん女性だろうと思ったのですが、
驚いたことに、男性で、それも、中学、高校までも同じだった、同窓生ということがわかったのです。

同じクラスには一度もなったことはありませんでしたが、
家も割合近くでしたので、わたしはよく覚えていました。

中学の同窓生名簿の住所欄は空白で、行方不明扱いだった同窓生です。
彼は、彼のネットワークを持っていましたから、
おかげで、噂では、もう死んだということになっていた、同級生も、
愛知県で元気に仕事をしていることがわかり、
ほっとするようなこともありました。

しかし、このような信じられないような偶然がほんとうにあるのですね。




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