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            日常の風景   NO.0163
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HPのリニューアル

「日常の風景」のホームページにトラブルが発生していた。
原因はJAVAというプログラム言語。
JAVAを開発した会社の内紛で、会社が分裂し、
その余波がわたしのホームページにも及んでいたというわけである。

もう、一年以上も前のことであるが、
そのうち修正しようしようと思いながら、
わたしの悪い癖で、ついつい放置したままになっていた。

年末になって、やっと手をつける気になった。
一部分だけを軽く修正するつもりだったが、
やりかけると深みにはまってゆくのがいつものパターン。
結局全面的に書き換えるはめになってしまった。

今まで書いてきたものや、撮りためてきた写真などを編集したり、
あたらしくプロフィールなどを書き加えたりしていると、
いやでも自分の人生をしみじみと振り返ることになる。

わたし自身のサラリーマン人生を振り返ってみて、
まるで自転車の遅乗り競争のようだったという実感がふとわいてきた。

自転車の遅乗り競争という競技をご存知でしょうか?
町内会が主催したような運動会の種目では、
この競技が得意でいつも賞品を手にしていた。
特別な技を持っていたわけではない、
早く言えばルールに従って、ズルをしたのである。

遅乗り競争のルールは簡単である。
ゴールは10メートル先。
自転車に乗って、ゴールに一番遅く到着したものが勝ち。
バックするのは禁止、途中で足を地面についたら、
その場で失格という単純なルール。

すごい技を持っているやつがいた。
自転車に乗ったまま、その場でほとんど停まってしまうのである。
その集中力、バランス感覚、運動神経など、
わたしなどはとても足元にも及ばなかったが、競技はわたしが勝った。

彼のパーフォーマンスはすごいとみんなが感嘆するものだから、
目いっぱい頑張って自転車のハンドルを右に左に操るのだが、
結局何かのはずみで足を地面についてしまうのである。

わたしはよういどんでスタートしたあとは、マイペース。
ペダルを5センチぐらいの振幅で小刻みに前後させて、
真っ直ぐに、ゆっくりと自転車を走らせるだけ。
なんの技も工夫も根性もなにもない。

もちろんすぐに先頭になる(競技とすれはビリになる)。
ビリでも意に介さないで、ゴール目指してゆっくりと進んでゆく。
ゴール近くになってふと横をみれば、
競技を続けているものがほとんどいなかった。
みんな全力を出し切って、途中で地面に足をつけてしまっていた。

途中で足をついてしまったわたしの仲間たち。
辞めたくなかったのに、辞めざるを得なかった仲間。
頑張りすぎてからだを壊してしまった仲間。
単身赴任の寂しさから、家庭が崩壊してしまった仲間。
自ら自分の命を絶った仲間さえいた。

みんなわたしよりはずっとずっと優秀な社員だったのに。



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sceneryの風景

みなさんあけましておめでとうございます。
「日常の風景」のホームページを全面的に書き換えましたので、
ぜひご覧ください。
http://www6.ocn.ne.jp/~scenery/

ホームページのテーマは青空と白い雲。
書いてゆく内容は今までとまったく同じコンセプトです。
日常の楽天的な明るい面だけにスポットライトを当てたいと思っています。

哀しくて、苦しくて、悩みぬいている人でも、
24時間落ち込んでいるわけではありません。
5分か10分間ぐらいは、ふとこころがなごんだり、ほほえましく感じたり、
素敵なことばに感動したり、なんとなくおかしく感じたり、
きれいなものに出会ったりするときもあると思います。

そんな瞬間的なちょっといい風景ばかりを切り取っているわけですから、
sceneryが特にふつうの人より恵まれた人生だというわけではありません。
むしろこんな袋小路のような出口の見えない時代だからこそ、
意識的にいい風景を切り取って積み上げて行きたいと思っているのです。

人間の記憶はずいぶんといい加減なものです。
夜空の星のように、思い出はあちらこちらに散らばっているのですが、
それらを年表のように整然と記憶しているわけではありません。

ホームページをリニューアルする過程のなかで、
卒業証書をひっぱりだしてきたり、アルバムをさがしたり、
アルバムのなかになつかしい顔を見つけると、
ふと気になって、年賀状を探してみたり、
ホームページを構築しながら、懐古ムードひといろに染まっていた年末でした。

定年後はじめてのお正月。
40年間のサラリーマン人生をあらためて振り返るには、
いい機会だったのかもしれません。

今年もよろしくおつきあいをお願いいたします。



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発行者 scenery
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HP 日常の風景
http://www6.ocn.ne.jp/~scenery/

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