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            日常の風景   NO.0305
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パンツのはなし

つくづくと言葉は生き物だと思う。
わたしたちの若いころはパンツといえば、男性の下着に決まっていた。
ところが最近はパンツといえばズボンのことを指すらしい。

女性用のものはパンツとは呼ばずにパンティと呼んでいた。
ちなみにズボンも本来の日本語ではない。
フランス語である。jupon(ジュポン)からズボンになった。

なぜ、日本語として定着していた下着のパンツがズボンの意味に変化したのか、
その理由がよくわからない。
若い世代と年寄りの世代とでパンツのことが話題になったとき、
日本全国のいたるところで誤解が生じているにちがいない。

今日はそのパンツのはなしである。
おじさんがパンツといえば、断固として昔からのパンツである。

わたしの洋服ダンスの中にはパンツとしては10着ぐらいは入っている。
ブリーフタイプやボクサータイプで平凡なパンツばかりであるが、
この中で気に入ったパンツは2着しかない。

気に入っている理由は色とか柄とか型ではなく、
腹に当たるゴムの感触がソフトでやさしい。
ただそれだけの理由でその2着だけを繰り返し愛用していた。

昔、不定愁訴の原因がパンツのゴムかもしれないとの説明を読んだことがある。
不定愁訴とは、漠然とした身体的不調で動悸、めまい、頭痛、倦怠などを指す。
人間は長い歴史のなかでそのほとんどの期間を、ゴムを使わずに紐を使ってきた。

紐は人間の感覚を裏切ることはない。
お腹をへこませれば、紐とお腹の間には隙間ができる。
ゴムはへこましても締め付けてくる。
これが人間の正規の感覚を狂わせるのだ。

若いころなら気にならなかったパンツのゴムが最近は気になって仕方がない。
本当はパンツを止めて紐のふんどしに代えたいぐらいなのだが、
まあそんな訳にもゆかない。
気に入っているやさしいパンツを探し続けたのだがどうしても見つからなかった。

どこで購入したのかも覚えていないし、手がかりとなる小さなラベルは、
愛用し洗濯しすぎて判読不能。完全にお手上げ状態だったのである。

ところが近所の大型スーパーで同じパンツを発見した。
最近、こんなに嬉しく感じたことは他にない。
すぐに5着程まとめ買いをしてタンスのなかの他のパンツは全部捨ててしまった。

そのなかには何千円も支払った高級なパンツもあったはずであるが、
惜しいとは思わなかった。
現在のわたしにとってパンツはゴムの快適さがすべてなのである。

もしあなたが不定愁訴で悩んでおられるのなら、
一度パンツのゴムの見直しをお勧めします。



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sceneryの風景

民主党の代表選挙と自民党の総裁選挙。
テレビのニュースはこれ一色であるが、見ていて白ける。
民主党はまず野田代表の再選で決まりだと思う。

4人の中ではやはり野田さんが一番マシだとも思う。
問題は自民党の総裁選挙。
この選挙は次の総理大臣を選ぶ選挙に近い。

安阿、石破、石原。
気になるのはどの候補も右寄りでタカ派であること。
いまだかって領土問題が話し合いで解決されたことはまずない。
軍事力、戦争で決着がついている。

対中国、対韓国の関係をこれ以上緊張させるのはすごく危ないと思う。

次の選挙では民主党はもうイヤ。
かといって自民党はもっとイヤ。
という人が多い。

いっそ日本維新の会にでもと思う人が多いのではと予測するが、
これも政治経験のない若いなんとかチルドレンが、
政治的には何もできなかったという、
前回の選挙での教訓が強烈で、維新の会に投票するのもイヤであるし、
橋下も信用できない。

希望を持って投票する相手がまったくいないのである。
これは国民にとって民主主義にとって、きわめて不幸な状況である。
選挙をするごとに日本の政治は混迷の度を深めてゆく。

国民はそんな状況に耐えられるのだろうか?
世界は日本が立ち直るのを待ってくれるのだろうか?



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