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            日常の風景   NO.0348
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宅老所の歌声

知床旅情を宅老所のお年寄りと歌う。
〜今宵こそ君を 抱きしめんと
岩かげに寄れば ピリカが笑う〜

歌い終わってから誰かがわたしに訊いた。
「ピリカって何のこと?」
「うーん、あれやと思うけど間違ったことを教えてもあかんので
念のためこれで調べてみるわ」
と、近くにあったタブレットをあわてて開く。

本当はまったく何も知らなかったし、気にもしていなかった。
答えはすぐに見つかった。
「エトピリカという北海道にいてる海鳥のことや」
タブレットのおかげで何とか面目は保てた。

わたしが週に一度ボランティアをしている宅老所でも
カラオケはお年寄りのユーザーに人気のある娯楽である。
平均して月に一度ぐらいはカラオケの時間を持つようにしている。

最初は任天堂のWiiというゲーム機を使ってカラオケをしていた。
通信カラオケのようにインターネットに接続して楽しむ。
アクセス料として一日に300円ほどはかかるが、わずかな金額である。

しかし、欠点もある。
テレビにゲーム機をセットしたりインターネットに接続したりと
立ち上げ準備に時間がかかるのである。。
たまにネット環境が変わっていたりしてつながらないときもあった。

カラオケという遊びはトントントンと運ぶテンポが大切なのである。
「今日はカラオケやろうぜ」
「よっしゃ」という勢いがあると盛り上がる。
もたもたと段取りに手間がかかりすぎると勢いがしぼみ興がそがれる。

だから次に新聞広告によく出て来るカラオケセットを買った。
小林旭がマイクを握って微笑んでいるあの商品である。
セッティングは楽になったが、本格的なカラオケに比べると
音や背景に不満があるし曲数も限られてくる。

最近は歌の本をみんなに配りアカペラで歌うこともある。
それが割合に好評なのである。
メリットは年寄りは昔からアカペラで歌うことに慣れているということである。

歌のリズムや歌詞のスピードなどカラオケに合わせられない人が多く、
昔から馴染んでいる歌でありながら、途中で止めたり、
まったく別の歌になってしまうことも多々あった。

その点、歌の本だけで歌うのはマイペースで歌える。
一応みんなで合唱をするという形で歌い始めるのだが、
平均年齢90歳の団体はさすがにみんな耳が遠いから、
それそれがマイペースで歌うという奇妙な合唱になる。

みんなが思い思いに歌をつぶやくとまるでご詠歌のような合唱になるのであるが、
たまに偶然、周回遅れの輪唱のようなハーモニーになることもある。
まあ、とにかく自然に大声が出せる場を提供するということは
健康的にも意義があることだし、ストレスの解消にも間違いなく効果があると思う。



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sceneryの風景

注意深くテレビのニュース番組を見ていれば、
NHKのニュースでさえも常に突っ込みどころ満載である。
今朝のNHKニュース。
イスラム国に興味を持つ日本の若者へのコメントだった。

専門家と称する解説者が出てきてこう解説したのである。
「普通の若者が何らかの理由でイスラム国に共感する可能性は常にあります」
「社会はこれら若者に対して漫然と手をこまねいているのではなく、何らかの手を打つ必要があります」
メモを取った訳でもないので正確な言葉ではないが、大体このような意味のことを言った。

「何らかの理由?」「何らかの手?」
その「何らか」の一部でもいいから具体的に説明するのが、
専門家の仕事だろうがと思わず無言で突っ込んでいた。
全く何も言っていないのと同じ。こんなコメントなら私でもできる。

引き続いてのニュースは旧日本兵の「遺骨収集」の話だった。
戦後70年も過ぎている。世代も代わっている。
個人も特定できないような遺骨を遺族はまだ本当に要求しているのだろうか?

以下はまったくの私個人の推測で何の根拠もありません。
しかし想像するのに遺骨の収集を求めているのは官僚だと思います。
厚生省かどこかに、遺骨収集関係の部局があって、
遺族ももはや求めていない遺骨を大金をかけて必死で探そうとしている。
断片的なこんなニュースからでも考えさせられることは多い。



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