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            文章スケッチ   NO.008
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4Kテレビを買う

パイオニアがテレビの生産から撤退したというニュースが流れた。
もう去年のことである。
わたしはそのニュースを自宅の居間にあるパイオニアの
プラズマテレビで見ていた。とても寂しい気持ちがした。

我が家のリビングに置いてある50インチのテレビは
今から約15年前には定価が100万円を超えていた。
それをネットで時間をかけて調べやっと75万円ほどで手に入れた。

かなりの無理をしなければ購入できないシロモノだった。
パイオニアはかなり優秀なメーカーだった。
15年経過してもスッキリとした見事な映像を提供し続けていた。

購入したタイミングはとても悪かったと思う。
アナログ放送の時代であり2、3年したらデジタル放送に切り替わり、
大型テレビの価格も毎年下がり続けた。

最近、テレビがこのままではマズイなぁと思い出したのは、
たまたま故障したレコーダーを買い換えたときである。
接続端子がすべてHDMI端子に切り替わっていて、
アナログの白、赤、黄色のピン端子には接続できなかったのである。

新しいテレビが欲しいな、いずれ買い換えなくてはなぁ、
と思いつつもくっくりと鮮やかに映る画面を見ていると、
もったいなくって欲しいとはとても言い出せなかった。

そんなわたしの気持ちを忖度してくれたのが家内である。
ある日新聞広告を見ていて唐突に「テレビ買い換えよか」
と言ってくれたのである。

それから後のわたしの行動は素早かった。
あくる日すぐに市内の電化製品量販店にでかけ、
テレビをふたりで物色した。

気に入ったテレビは、東芝のレグザ、4Kの液晶テレビである。
価格も15万円以内に収まった。
大きさは58インチ。今までより8インチも大きくなったのに、
全体の大きさは少しだけ小さくなった。

10センチほどあったディスプレイの黒枠が
わずか1センチぐらいの枠に収まっているからである。

故障した訳でもなく、あれだけ見事に映っていたテレビを
廃棄処分にしたのは多少罪悪感が付きまとったが、
故障するのを待っていては優秀な日本の製品、
買い替えの時期がいつになるのかまったくわからない。

インターネットと融合した新しいテレビのセッティングに
夢中になっているうちに罪悪感もすぐに消えてしまった。

4Kの公共放送はまだ始まっていないが、
タブレットと連動してユーチューブの画面を
大画面に映し出せる機能などには感嘆させられる。

買い換えてよかったと心から思う。
家内の忖度を感謝している。



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sceneryの風景

テレビを見ながら、
何気なくタブレットのユーチューブを操作していたら、
突然テレビの大画面にユーチューブの映像が映った。

テレビのマニュアルを丁寧に読む以前だったので、
本当に驚いた。
へぇ、テレビはここまでネットと連動してるんだ。
テレビというよりはもはやパソコンに近い機能である。

そのあたりの環境が納得できるようになると、
4K放送はまだ始まっていないが、4Kで撮られた映像は
ユーチューブにたくさんある。
一足早く4Kの映像で日本や外国の景観を楽しめる。

昔わたしが大好きだった番組、司馬遼太郎の「街道をゆく」なども
ユーチューブにはいっぱいアップされている。
もちろんこちらはアナログの鮮明でない映像であるが、
懐かしくて楽しい。

せっかく4Kテレビを購入したのに、
ユーチューブのアナログの粗い画面を見ていることも多い。
変なことになっていると自分でも感じている。



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