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            文章スケッチ   NO.0018
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アラヨッ

「ヨイショ」はダメ、腰が重い。と作家の田辺聖子さんは言った。
「ヨイショ」の代わりに使うのは「アラヨッ」
「アラヨッ」という掛け声は関西人には元気の出る言葉である。

人生のピンチが来ても「アラヨッ」という気合で
それらを乗り越えて行く明るい女性の小説の話が、
今朝(6月11日)の読売新聞の編集手帳に載っていた。

田辺聖子91歳。
大阪弁を自在に操って軽妙で心が温かくなるような小説を数多く生み出してきた。
関西人の心のリーダーともいえる惜しい作家を亡くした。
その喪失感は大きい。

随分と昔になるが、わたしはごく近くで、彼女の講演を聞いたことがある。
飾り気のない大阪弁で彼女の人柄がにじみ出て来るような、
笑いの絶えない気楽に楽しめる講演だった。

小説だけではなく彼女の随筆も好きだった。
医師だった「カモカのおっちゃん」こと彼女の夫との
軽妙なやりとりは読んでいて何度も声を出して笑った。
微笑ましい夫婦だった。

そんなに肩ひじ張って人生を気張らんでもええよ。
だましだまし適当にやり過ごして人生を楽しみなはれ。
今でも彼女の人生訓がわたしのなかで生きている。

田辺聖子に感謝すると同時に、ご冥福を心から祈りたい。

今朝の読売新聞の編集手帳に感銘を受けた人は全国に多勢いるに違いない。
「ヨイショ」はダメ、腰が重い。という話。
年を取るにつれて「ヨイショ」という掛け声は無意識に増えてくる。

実際に口にする言葉は生き物であって、実体も備えている。
おかしいから笑うのではなく、笑うからおかしくなってくるのである。
腹が立つから怒るのではなく、怒るから腹が立ってくるのである。

鉄は熱いうちに打てである。
今日のこの日を記念して全国で無数につぶやかれている
「ヨイショ」という掛け声を「アラヨッ」に変えるという運動を起こす
という提案はどうだろう?。

「ヨイショ」という鈍重で活力のない掛け声を
「アラヨッ」という軽快で前向きな響きのある掛け声に変えるのである。
この運動をするには一銭もかからない上に、
LINEやfacebookなどのSNSを利用すればいい。

もし多少でも成功すれば、景気も上向き、医療費も抑えられるような気がする。
とにかく景気も病気も人の気分が大いに関係しているからである。
この荒唐無稽な提案、天国で「おせいさん」笑っているだろうか。



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sceneryのひとこと

「アラヨッ」運動の事務局長にはとりあえず、
提案者であるわたしが仮に就任する。
本部はこれまたわたしの自宅とする。

運動に賛同する人は以下の文章をSNSで拡散していただきたい。

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「ヨイショ」はダメ、腰が重い。と作家の田辺聖子さんは言った。
「ヨイショ」に代えて「アラヨッ」という
軽快で前向きな掛け声を使おうという運動にわたしは賛同します。
この市民運動はみんなの気分を明るくし、景気もよくなり、
病人も少なくなるという意義のある活動です。
ぜひこの文章の拡散にご協力ください。
           「アラヨッ」市民運動の事務局長より
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発行者 scenery
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HP 日常の風景
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