伊賀街道と長野宿



 1.伊賀街道
伊勢国と伊賀国にまたがる伊賀街道は、津から「橡の木峠」と呼ばれた長野峠を越えて上野に至る全長約12里(約50km)の街道で、現在の国道163号線に沿う形で通っています。慶長13年(1608年)に藤堂高虎が伊勢・伊賀二国の領主として移封され、津を本城に伊賀上野を支城にしたため、藩の二つの拠点を結ぶ津藩内の最も重要な街道として整備されました。道幅は、一間半(約2.7m)から二間(約3.6m)でした。また、この街道は、伊勢・伊賀両国の人や物資が行き交う経済・生活の大動脈としての役割も担っていました。このため、街道沿いは宿場を中心に賑わったということです。


 2.長野宿
伊賀街道に前田宿(のちの片田宿)、長野宿、上阿波宿(のちの平松宿)、平田宿の四宿場が置かれていました。
   津   ・・・  前田  ・・・  長野   ・・・  平松   ・・・  平田   ・・・  上野  
      二里     三里     二里余    二里余       二里    
      約8q     約12q      約10km     約10km      約8q    

宿場には、宿場の事務を取り扱う問屋場、宿泊施設の本陣・脇本陣・旅篭、休憩所の茶屋などが設けられ、旅人や近郷の人々を客とする商店が軒を並べていました。
長野宿のあった北長野の町並みには、それらの屋敷跡と屋号とが残り、昔の面影を偲ばせます。
  (万屋、川北屋、小沢屋、紺屋、米屋、伊賀屋、内田屋など)







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