曲 の 紹 介
オリジナル「Up frets & slap」
MIDIデータ M. HatTarsakey
クラシックCD 21選(+2DVD)
このページでは、管理人が所有する1000枚を超えるCDの中から、特に演奏が気に入っているクラシックCD21作品を、独自の切り口で少々のおふざけも交えて紹介しています。1枚のCDに何人もの作曲家の曲が収録されているものもありますが、なるべく作曲者が生まれた年代順に並べるようにしました。さらに、末尾には加えてDVDによる2作品を紹介しています。
また、それぞれのCDについて、多くの情報を提供するために、Amazonの定める要領に従って、リンクを貼っています。ジャケットの写真をクリックしてみてください。断片的ではあるものの、試聴できる曲がたくさんあります。【ただいま、アマゾンへのリンクは停止中です。】
さらに、これとは別に、一部の曲について、試聴できるように"YouTube"の動画共有サービスを利用しています。こちらのほうは全曲を聴くことができるものもありますが、このページで紹介しているCDまたはDVDと必ずしも同じ演奏者によるものではありませんので、ご承知おきください。
一部でリンク切れになっていることがありますが、適宜、修正しているところです。ただし、このホームページに埋め込みができる演奏の中から、これぞという音源がある場合にのみリンクを貼っていることから、該当する音源がない場合は、放置してしまっていることがあります。
(*⌒ヮ⌒*)ゞ ゴメンチャイ
ヴィヴァルディ / 和声と創意への試み 作品8
この協奏曲集は、12のヴァイオリン協奏曲からなっています。ヴィヴァルディ(1678−1741)の作品の中でもよく知られている「四季」がこの協奏曲の第1番から第4番までで、それぞれ「春」「夏」「秋」「冬」を構成しています。
1952年に結成されたイ・ムジチ合奏団は、バロック音楽を中心に演奏するイタリアの名門合奏団ですが、リーダーの交代などもあり、これまで「四季」のほか同じ曲を何度も録音してきました。このCDには、結成から1968年までリーダーを務めたアーヨの時代のものが収録されています。アーヨのヴァイオリンは、音色がたいへん美しく、それでいて温かみがあり、品よく歌い上げるところがとても素晴らしいです。何度聴いても飽きない名演です。
【 収 録 曲 】
ヴィヴァルディ
ヴァイオリン協奏曲集「四季」
ヴァイオリン協奏曲第1番ホ長調「春」
ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調「夏」
ヴァイオリン協奏曲第3番ヘ長調「秋」
ヴァイオリン協奏曲第4番ヘ短調「冬」
ヴァイオリン協奏曲第5番変ホ長調「海の嵐」
ヴァイオリン協奏曲第6番ハ長調「喜び」
ヴァイオリン協奏曲第7番ニ短調
ヴァイオリン協奏曲第8番ト短調
ヴァイオリン協奏曲第9番ニ短調
ヴァイオリン協奏曲第10番変ロ長調
ヴァイオリン協奏曲第11番ニ長調
ヴァイオリン協奏曲第12番ハ長調
【 演 奏 】
フェリックス・アーヨ(ヴァイオリン)
イ・ムジチ合奏団
バッハ / リュート組曲(全4曲)
バッハ(1685−1750)によるリュートのための作品は、作品番号BWV995から1000までと1006aで全部で7曲存在しますが、そのうち、ここに収められている組曲の第1番から第4番までの4曲が主要な作品と言えます。バッハは他の楽器のために書いた曲のうち、何曲かをリュートのために自らが編曲しています。(また、後の時代にギターで演奏されるときには、ギターが得意とする調に転調されます。)バッハ自身が他の楽器に転用しているということから、これらの曲は特にバッハのお気に入りであったのではないかと想像できます。
組曲第3番(BWV995)は「無伴奏チェロ組曲第5番(BWV1011)」から、組曲第4番(BWV1006a)は作品番号の関連からも分かるとおり「無伴奏ヴァイオリンパルティータ第3番(BWV1006)」から、それぞれ編曲されています。
組曲第3番はチェロによる演奏と比べるとイメージが異なるかもしれませんが、ギターによるリズミカルで巧みな演奏(特にプレリュードとガボットI&II)が素晴らしいです。チェロは歌うのが得意な楽器ですが、和音を奏でるのは苦手です。ギターはその逆で、歌うのは苦手ですが、和音を奏でるのが得意です。チェロは和音をそれらしく聴かせるためにフレーズの頭などで低音を伸ばしがちですが、ギターではそういった努力は必要なく、テンポが終始安定しており、旋律とそれを支える低音の動きが捉えやすく、曲の流れがスムーズです。
【 収 録 曲 】
バッハ
リュート組曲第1番ホ短調 BWV996
リュート組曲第2番(パルティータ)イ短調 BWV997(オリジナル:ハ短調)
リュート組曲第4番ホ長調 BWV1006a
リュート組曲第3番イ短調 BWV995(オリジナル:ト短調)
【 演 奏 】
ジョン・ウィリアムス(ギター)
バッハ / ブランデンブルク協奏曲 第3番〜第6番
1973年にイギリスで結成された古楽器による合奏団イングリッシュ・コンサートは、バッハのブランデンブルク協奏曲を全曲(第1番から第6番まで)を録音していますが、このCDには第3番から第6番までが収録されています。いずれも名曲ですが、演奏の素晴らしさということで、特にお薦めしたいのは第5番です。
第5番は、フルート・バイオリン・チェンバロの独奏による三重協奏曲ですが、構成上リーダーシップを取っているのがチェンバロです。この楽器の第一人者と賞されるピノックの技が光っています。第1楽章のチェンバロのカデンツァは圧巻です。
【 収 録 曲 】
バッハ
ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調 BWV1048
ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調 BWV1049
ブランデンブルク協奏曲第5番ニ長調 BWV1050
ブランデンブルク協奏曲第6番変ロ長調 BWV1051
【 演 奏 】
トレヴァー・ピノック(指揮、チェンバロ)
イングリッシュ・コンサート
ヘンデル / 水上の音楽 王宮の花火の音楽
ヘンデル(1685−1759)による管弦楽曲の代表作の2曲が収録されています。この2曲をカップリングしたCDはよくありますが、このマリナーによる演奏は特に素晴らしいです。「王宮の花火の音楽」は、タイトルにふさわしく華々しさが炸裂しています。「水上の音楽」は、三つの組曲で構成されていますが、こちらもなかなかの秀演です。
ヘンデルは、バッハと同じ年にドイツで生まれていますが、その後イギリスに移り住んでいます。「王宮の花火の音楽」は、オーストリア継承戦争が終結した翌年の1749年、ロンドンで開催された平和祝賀行事の花火大会で演奏されました。
【 収 録 曲 】
ヘンデル
組曲「王宮の花火の音楽」
組曲「水上の音楽」
組曲ト長調
組曲ニ長調
組曲ヘ長調
【 演 奏 】
サー・ネヴィル・マリナー(指揮)
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(アカデミー室内管弦楽団)
モーツァルト / アイネ・クライネ・ナハトムジーク & 序曲集
モーツァルトの親しみやすい曲がずらり、「アイネク」に始まり、オペラの序曲が4曲に、「フリーメーソンの葬送音楽」。
序曲はオペラの冒頭に演奏されるものですが、この録音はオペラの一部分としてではなく、それぞれ序曲だけを取り出して、曲が作り上げられており、完成度は高いです。
「アイネク」は、超有名曲で多くの音楽家の録音が存在しますが、ワルターによる演奏の素晴らしさはリラックスして聴けるところです。緻密なきちんとした仕上がりでありながら堅苦しくありません。
以下、モーツァルトの謎の生涯を描いた映画「アマデウス」の一場面です。モーツァルトを妬みから死に追いやり、自らは廃人と化した元宮廷音楽家のサリエリ、そんな彼の懺悔を聞くためにやってきた若い神父は、ウィーンで音楽を学んだというわりには、それほど音楽に詳しくありません。そこで、サリエリが神父に「アイネク」の冒頭をピアノで弾いて聴かせると、その続きを楽しそうに歌い出します。神父がその曲を褒め、あなたの曲でしたか!と言われたサリエリは失望します。世間では自分の作った曲がすっかり忘れられている一方で、とっくに死んでいるモーツァルトの曲が今でもよく知られているということに・・・・・・。と、あくまでこれは映画の中での話であって、サリエリはウィーン宮廷楽長として実在した人物ですが、モーツァルトを死に追いやったというのは事実でありません。
現在でも、「アイネク」は、その曲名やモーツァルトが作曲したということより、メロディの方がよく知られているのではないでしょうか。
【 収 録 曲 】
モーツァルト
セレナード第13番ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
歌劇「劇場支配人」序曲 K.486
歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」序曲 K.588
歌劇「フィガロの結婚」序曲 K.492
歌劇「魔笛」序曲 K.620
フリーメーソンの葬送音楽 K.477
【 演 奏 】
ブルーノ・ワルター(指揮)
コロンビア交響楽団
モーツァルト / 後期交響曲集
モーツァルト(1756−1791)の交響曲のうち第35番から最後の第41番までは特に名高く、後期6大交響曲と言われています。
カール・ベームの演奏は、素朴さの中に感じられる美しさがたいへん印象的で、聴く人を爽やかな気分にしてくれます。その生涯でモーツァルトの演奏に多くの時間を費やしてきているだけのことはあります。時代が変わったとしても、彼の演奏を聴かずしてモーツァルトの交響曲は語れないことでしょう。
モーツァルトの交響曲のうち第37番は欠番になっていますが、それは20世紀初頭になってモーツァルトの作品でないことがわかったからです。この曲は、「交響曲の父」フランツ・ヨーゼフ・ハイドンの弟であるヨハン・ミヒャエル・ハイドンの作品で、モーツァルトがこれに自作の序奏を付けて自分の演奏会で演奏していたため、モーツァルトの作品だと思われていたものです。このことがわかるまでは、交響曲第37番ト長調 K.444とされていました。
【 収 録 曲 】
モーツァルト
交響曲第35番ニ長調 K.385「ハフナー」
交響曲第36番ハ長調 K.425「リンツ」
交響曲第38番ニ長調 K.504「プラハ」
交響曲第39番変ホ長調 K.543
交響曲第40番ト短調 K.550
交響曲第40番ハ長調 K.551「ジュピター」
【 演 奏 】
カール・ベーム(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
モーツァルト / オーボエ協奏曲集
モーツァルトによるオーボエ協奏曲はこのCDの1曲目のハ長調が唯一の作品です。2曲目は「フルート協奏曲第1番ト長調」、3曲目は「フルートと管弦楽のためのアンダンテハ長調」がそれぞれ原曲で、オーボエ用におきかえられています。
温かみがあり、それでいてよく通る美しいオーボエの音色がなんとも言えません。この楽器のそんな魅力を最大限に引き出している演奏です。奏者によってこれほど音色が違うものなのかと感じます。また、宮本文昭はジャズやポピュラーっぽい曲も多く録音していますが、彼の技術力の高さがもっとも顕著に表れているのはこの録音です。
【 収 録 曲 】
モーツァルト
オーボエ協奏曲ハ長調 K.314
オーボエ協奏曲ヘ長調 K.313
アンダンテハ長調 K.315
【 演 奏 】
宮本文昭(オーボエ)
イギリス室内管弦楽団
ベートーヴェン / 交響曲第3番「英雄」 他
ワルターは、ステレオ録音が残っている中で、最も古い時代を生きた指揮者です。1876年にベルリンで生まれていますが、ブラームスが交響曲第1番を完成させ活躍していたころでした。1957年にワルターは演奏活動からは引退しますが、その後、彼のレコーディングのために編成されたコロンビア交響楽団とともに、晩年に数々の録音を行いました。その時のベートーヴェン(1770−1827)の交響曲全集の中の1曲がこのCDに収められている交響曲第3番「英雄」です。
温かみのある古き良き時代のサウンドが楽しめます。古いといっても、最新のリマスター技術により、力強い演奏が鮮明な音で甦っています。
【 収 録 曲 】
ベートーヴェン
交響曲第3番変ホ長調 op.55「英雄」
序曲「コリオラン」 op.62
「レオノーレ」序曲第2番 op.72a
【 演 奏 】
ブルーノ・ワルター(指揮)
コロンビア交響楽団
ザ・ベスト・オブ・ショパン
アルバムタイトルのとおり、ショパン(1810−1849)のベスト盤です。ルービンシュタインが1957年から1968年にかけてレコーディングしたステレオ音源によるショパン全集(2000年発売時のものでCD11枚組)の中から、選りすぐりの14曲が1枚のCDに収録されています。
ルービンシュタインの演奏の魅力は、決して過剰な曲想を付けず、あくまで自然さを失わないの中で、細かなフレーズや曲の隅々まで繊細に的確に表現しているところにあります。このCDに収録されている曲に限らず、彼の名演奏は時代を越えて聴く人々を魅了し続けることでしょう。
【 収 録 曲 】
ショパン
ポロネーズ第3番イ長調 op.40−1「軍隊」
ノクターン第2番変ホ長調 op.9−2
ワルツ第1番変ホ長調 op.18「華麗なる大円舞曲」
ワルツ第7番嬰ハ短調 op.64−2
ワルツ第6番変ニ長調 op.64−1「小犬」
ポロネーズ第6番変イ長調 op.53「英雄」
マズルカ第23番ニ長調 op.33−2
幻想即興曲嬰ハ短調 op.66(遺作)
マズルカ第5番変ロ長調 op.7−1
ノクターン第11番ト短調 op.37−1
ノクターン第5番嬰ヘ長調 op.15−2
ノクターン第5番変ニ長調 op.27−2
バラード第1番ト短調 op.23
スケルツォ第2番変ロ短調 op.31
【 演 奏 】
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
ショパン / ピアノ協奏曲 第1番&第2番
ルービンシュタインのステレオ録音によるショパンのピアノ協奏曲について、第1番はここに収録されているものが唯一の録音で、第2番は指揮者とオーケストラを替えて、1958年、1968年、1972年(映像付)の3種類があります。このCDに収録されている第2番はその中では最も古い録音で、ルービンシュタインの全盛期とも言える時期にニューヨークのカーネギー・ホールで収録された、飛び跳ねるような勢いのある演奏です。といっても1958年当時ルービンシュタインはすでに71歳でした。
他のCDで1968年に録音された第2番とカップリングされたものもありますが、この1958年の方が演奏内容だけでなく、ピアノとオーケストラのバランスなど録音の状態(音質)も優っています。DVDで発売されている1972年の録音は、カラー映像でルービンシュタインの演奏する姿を見ることができるということでは価値があります。このディスクはハイブリッドSACDで、通常のCDプレイヤーでも再生できますが、SACDとして再生すると、かなりの高音質で聴くことができます。
ピアノ協奏曲第2番の第2楽章ラルゲットは、19歳だったショパンが恋したワルシャワ音楽院声楽科の学生コンスタンツィアを想いながら作曲したものです。恋といってもショパンは自分の想いを打ち明けることなくポーランドを去り、その後二度と祖国の土を踏むことはありませんでした。ショパンが友人に宛てた手紙に「僕は悲しいことに、僕の理想の女性を発見した。僕はまだその人と一言も話していないのだが、この半年の間、僕は心の中で忠実に仕えてきているのだ。」などと彼女への想いをつづっていました。
【 収 録 曲 と 演 奏 者 】
ショパン
ピアノ協奏曲第1番ホ短調 op.11
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)
ニュー・シンフォニー・オーケストラ・オブ・ロンドン
ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 op.21
アルトゥール・ルービンシュタイン(ピアノ)
アルフレッド・ウォーレンステイン(指揮)
RCAビクター交響楽団
ワーグナー管弦楽曲集 I
ワーグナー管弦楽曲集 II
この2枚のCDさえあれば、ワーグナー(1813−1883)の主要な管弦楽曲が揃います。クレンペラーの重厚な演奏は聴く者をゆったり包み込んでくれます。1960年から翌年にかけて録音された古い音源ではありますが、24bitリマスターリングで処理されており音質はかなりいいです。
【 収 録 曲 】
ワーグナー
(第1集)
歌劇「リエンツィ」序曲
歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
歌劇「タンホイザー」序曲
歌劇「タンホイザー」第3幕の前奏曲 “タンホイザーの巡礼”
歌劇「ローエングリン」第1幕への前奏曲
歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
楽劇「トリスタンとイゾルデ」より前奏曲と“愛の死”
(第2集)
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲
楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第3幕より ”徒弟たちの踊りと親方たちの入場”
楽劇「ラインの黄金」より ”ワルハラ城への神々の入城”
楽劇「ワルキューレ」より ”ワルキューレの騎行”
楽劇「ジークフリート」より ”森のささやき”
楽劇「神々の黄昏」より ”ジークフリートのラインの旅”
楽劇「神々の黄昏」より ”ジークフリートの葬送行進曲”
楽劇「パルジファル」より第1幕への前奏曲
【 演 奏 】
オットー・クレンペラー(指揮)
フィルハーモニア管弦楽団
チャイコフスキー&メンデルスゾーン / ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン協奏曲の中で最も人気の高い曲、・・・・・・俗にいう「チャイコン」と「メンコン」、それに加えて“チャイコ”の小品が2曲収録されていて、うち1曲は「弦セレ」から・・・・・・が収録されています。
いずれの曲もハイフェッツの巧みなヴァイオリン演奏が聴く人を夢中にします。聴いていて緊張感が持続します。技術力の高さに圧倒され、全曲を続けて聴いても、気のゆるむようなところが全くなく、あっという間の1時間です。
曲の知名度と演奏の素晴らしさが共に群を抜いていて、これぞ、ヴァイオリン協奏曲の決定盤です。
余談ですが、かつてハイフェッツが使用していたヴァイオリンの名器、1714年製ストラディバリウス(ドルフィン)は、日本音楽財団が所有し、日本を代表するヴァイオリニスト諏訪内晶子に貸与されています。
【 収 録 曲 と 演 奏 者 】
チャイコフスキー
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.35
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
フリッツ・ライナー(指揮)
シカゴ交響楽団
メンデルスゾーン
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.64
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
シャルル・ミュンシュ(指揮)
ボストン交響楽団
チャイコフスキー
ゆううつなセレナード op.26
ワルツ〜弦楽セレナードハ長調 op.48
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
室内楽団
ドヴォルザーク / 交響曲第9番「新世界より」 他
この曲は、ドヴォルザーク(1841−1904)の数ある交響曲の中で最も有名で、多くの録音が存在しますが、これほど、ダイナミックレンジが広く、圧倒的な、ど迫力のサウンドは、他にはなかなかありません。
指揮者のケルテスは、43歳の若さで不慮の事故で亡くなり、その死はたいへん惜しまれました。オーケストラは、言うまでもない名門ウィーン・フィルです。
【 収 録 曲 と 演 奏 者 】
ドヴォルザーク
交響曲第9番ホ短調 op.95「新世界より」
イシュトヴァン・ケルテス(指揮)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
セレナード ニ短調 op.44
イシュトヴァン・ケルテス(指揮)
ロンドン交響楽団
スペインの想い出 〜 アルベニス作品集
このアルバムは、スペインの作曲家アルベニス(1860−1909)の作品集で、ギターによる演奏で9曲が収められています。
アルベニスの作品はギタリストにとって重要なレパートリーになっていますが、原曲はピアノ曲で、同時代のタレガ(1852−1909)とその高弟といわれたリョベート(1878−1938)などによりギター用に編曲されています。現代の演奏家が和音や奏法などを少し変えて自らの編曲としていることもありますが、すでに多く作品が彼らの時代にギター音楽に置き換えられています。アルベニスはタレガの演奏する自分の曲を好んで聴き、「グラナダ(スペイン組曲の第1曲)」を聴いたときには「これこそ僕が思い描いたものだ!」と叫んだと言われています。彼らの親交は深く、ジョイントコンサートを開いたという記録も残っています。
このアルバムに限ったことではありませんが、ジョン・ウィリアムスの演奏は、躍動感がありギターの音色がたいへん美しいです。
【 収 録 曲 】
アルベニス
グラナダ
アストゥリアス
セビリア
マジョルカ
コルドバ
朱色の塔
カディス
サンブラ・グラナディーナ
タンゴ
【 演 奏 】
ジョン・ウィリアムス(ギター)
シベリウス管弦楽曲集
収録曲の中でも最もよく知られている「フィンランディア」は、北欧フィンランドの作曲家シベリウス(1865−1957)によって書かれた交響詩ですが、後に「フィンランド賛歌」としてシベリウス自身により合唱用にアレンジされ、フィンランド第二の国歌として親しまれています。他の収録曲もシベリウスの代表的な作品ばかりです。
ハレ管弦楽団は、イギリスのマンチェスターを本拠地とする伝統のあるオーケストラで、バルビローリが首席指揮者を務めた時の録音です。指揮者の情熱が伝わってくる名演です。
【 収 録 曲 】
シベリウス
交響詩「フィンランディア」op.26
「カレリア」組曲 op.11
交響詩「ポホヨラの娘」op.49
悲しき円舞曲 op.44
交響詩「4つの伝説曲」〜トゥオネラの白鳥 op.22−2
交響詩「4つの伝説曲」〜レミンカイネンの帰郷 op.22−4
【 演 奏 】
ジョン・バルビローリ(指揮)
ハレ管弦楽団
ファリャ / 三角帽子 恋は魔術師 他
スペインの作曲家、マヌエル・デ・ファリャ(1876−1946)の名曲が1枚のCDに収められています。スペインの情熱的な音楽がダイナミックに表現されています。アンセルメはここでの「三角帽子」の録音の30年以上前に、この曲の世界初演を指揮しています。
【 収 録 曲 】
ファリャ
バレエ音楽「三角帽子」
歌劇「はかなき人生」から間奏曲と舞曲
バレエ音楽「恋は魔術師」
【 演 奏 】
エルネスト・アンセルメ(指揮)
スイス・ロマンド管弦楽団
バリオス作品集
ジョン・ウィリアムスによるバリオス(1885−1944)の作品集で、2回目の録音の方です。最初のLPレコード時代の録音から一部演奏方法を変えているところもありますが、選曲と演奏内容は似ていて、このCDの方が収録曲が多くなっており、バリオスの没後50年記念として録音されました。
いずれも小品ながら運指の難しい曲が多く、バリオスがギターの達人であったことが伺い知れます。これを難なくジョンが弾いている指の動きを見ていると、自分も弾けそうな気になってしまうから不思議です。難曲を難曲と思わせないジョンもまたギターの達人です。
【 収 録 曲 】
バリオス
ワルツ第3番
前奏曲ハ短調
クエカ
マシーシャ
大聖堂
フリア・フロリーダ
ワルツ第4番
最後のトレモロ
マズルカ・アパッショナータ
蜜蜂
古いメダル
郷愁のショーロ
サンバのしらべ
アコンキーハ
前奏曲ト短調
森に夢見る
クリスマス・キャロル
【 演 奏 】
ジョン・ウィリアムス(ギター)
ロドリーゴ / アランフェス協奏曲
ロドリーゴ(1901−1999)が作曲した「アランフェス協奏曲」はギターとオーケストラのための協奏曲で、第2楽章の美しい印象的な旋律から、ポピュラーやジャズにアレンジされ、「恋のアランフェス」としても知られています。
名曲ゆえに、多くのギタリストがレコーディングしています。このCDでは、山下和仁にとってこの曲の2回目の録音が収録されています。ギターの音色はあくまで美しく、それでいて、オーケストラに負けない芯のある力強い音に終始圧倒されます。第3楽章アレグロを軽快にかつリズミカルに、これだけきちんと聴かせる演奏は、他にありません。
いっしょに収録されている「ある貴紳のための幻想曲」も、ロドリーゴが残した名曲です。
【 収 録 曲 】
ロドリーゴ
アランフェス協奏曲
バークリー
ギター協奏曲 op.88
ロドリーゴ
ある貴神のための幻想曲
【 演 奏 】
山下和仁(ギター)
ジャン・フランソワ・パイヤール(指揮)
パイヤール室内管弦楽団
アルハンブラ宮殿の思い出 〜 スペイン・ギター名曲集
スペインの作曲家の中でも近代から現代までのものばかりが集められています。どこを取り出して聴いても名曲で、偏ることなく多くの作曲家の作品が収録されています。
アルバムのタイトル曲となっているタレガの「アルハンブラ宮殿の思い出」は、多くのギタリストが録音していますが、作曲者の指定どおりにゆっくりとしたテンポで、これほどうまく聴かせている演奏は数少ないです。
【 収 録 曲 】
グラナドス
スペイン舞曲第5番「アンダルーサ」
ファリャ
ドビュッシーの墓に捧げる賛歌
アルベニス
セビリア
タレガ
アルハンブラ宮殿の思い出
トゥリーナ
ファンダンギーリョ
「タレガを讃えて」〜第2曲ソレアレス
ラファガ
リョベート
アメリアの遺言
サグレラス
はちすずめ
アルベニス
アストゥーリアス
タンゴ
ロドリーゴ
ファンダンゴ
グラナドス
詩的なワルツ集
M.アルベニス
ソナタ ニ長調
ファリャ
「三角帽子」〜市長の踊り
「恋は魔術師」〜漁夫の歌
「三角帽子」〜粉屋の踊り
リョベート
クリスマスの夜
聖母の御子
グラナドス
ゴヤの美女
アルベニス
コルドバ
【 演 奏 】
ジョン・ウィリアムス(ギター)
愛と祈りのパイプオルガン
さまざまな作曲家による有名な曲ばかりが収録されているので、セミクラシックの軽い名曲集かと思いきや、オルガンの荘厳な響きによる本格的なクラシックと言っていい演奏です。オルガンのために作曲された「トッカーターとフーガ」以外は、すべて奏者による編曲です。「アヴェ・マリア」という題名の曲は多くの作曲家によるものがありますが、ここに収録されているのはアルカデルト(1504または1505−1568)によるものです。かつて、TBS系列で放送されたテレビ番組「8時だョ!全員集合」の少年少女合唱隊のコーナーのオープニングに使われていた曲でもあります。
レコーディングには、1738年にオランダの聖バフォ教会に製作された大規模なオルガンが使われています。1766年には10歳のモーツァルトが弾いたと言われています。残響がたいへん長い教会で収録されていて、フレーズの切れ目で消えゆく音の響きがとても心地よいです。
【 収 録 曲 】
メンデルスゾーン
結婚行進曲
エルガー
愛のあいさつ
バッハ
G線上のアリア
ヘンデル
ハレルヤ・コーラス
バッハ
主よ人の望みの喜びよ
ヘンデル
アラ・ホーンパイプ〜「水上の音楽」より
ワーグナー
婚礼の合唱[結婚行進曲]
ドビュッシー
亜麻色の髪の乙女
ベートーヴェン
アダージョ・カンタービレ〜ソナタ「悲愴」より
マスネ
タイスの瞑想曲
サティ
ジムノペディ第1番
モーツァルト
ロマンス〜「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」より
アルカデルト
アヴェ・マリア
パッヘルベル
カノン
バッハ
トッカータとフーガ ニ短調
【 演 奏 】
塚谷水無子(オルガン)
星条旗よ永遠なれ 〜 マーチ名曲集
マーチ王と言われたスーザ(1854−1932)の「星条旗よ永遠なれ」をはじめとする有名曲の数々のほか、ヨハン・シュトラウスI世(1804−1849)の「ラデツキー行進曲」、ビゼー(1838−1875)のカルメンから「闘牛士の行進」、エルガー(1857−1934)の「威風堂々第1番」などなど、20曲もの行進曲が、このCDにたっぷり収録されています。いずれも軽快なテンポで、楽しく聴ける1枚です。
【 収 録 曲 】
スーザ
ワシントン・ポスト
忠誠
雷神
J.F.ワーグナー
双頭の鷲の旗の下に
スーザ
海を越える握手
星条旗よ永遠なれ
J.シュトラウスI世
ラデツキー行進曲
ステッフ
リパブリック讃歌
ツィンマーマン
錨を上げて
アルフォード
ボギー大佐
ルジェ・ド・リール
ラ・マルセイエーズ
バーグレイ
国民の象徴
ビゼー
「カルメン」第1組曲〜闘牛士の行進
エルガー
「威風堂々」第1番
メンデルスゾーン
劇音楽「アタリー」〜僧侶の戦争行進曲
ヴェルディ
アイーダ大行進曲
ワーグナー
タンホイザー行進曲
マイアベーア
歌劇「予言者」〜戴冠式行進曲
イッポリトフ=イヴァノフ
組曲「コーカサスの風景」〜酋長の行列
ベルリオーズ
劇的物語「ファウストのごう罰」〜ラコッツィ行進曲
【 演 奏 】
レナード・バーンスタイン(指揮)
ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団
※ ここから先はDVDによる映像付の作品です。
2002 小澤征爾 歓喜の歌
2002年に長野県松本市で開かれたサイトウ・キネン・フェスティバルからのライブ収録です。1993年の交響曲第7番に始まった小澤征爾とサイトウ・キネン・オーケストラによるベートーベンの交響曲チクルスの最後がこの「第九」で、この曲のみがCDだけでなくDVDでも発売されています。
癖のない演奏で、安心感があり、聴いてすぐにでも親しみを感じることができます。また、個々の楽器が細かなフレーズまで表情豊かに奏でており、小澤征爾の手兵が彼のこの曲にかける情熱を見事に表現しています。合唱もすばらしいです。何度聴いても飽きがきません。日本から世界に発信する「第九」のスタンダードとなる名盤ではないでしょうか。
特筆したいのはオーボエの音色の美しさです。ソロでも活動していた宮本文昭がオーボエの首席奏者なのですが、温もりのあるそれでいてよく通る、なんとも言えないいい音を出しています。
そして、ティンパニー奏者ファースの職人技が光ります。小澤がボストン交響楽団の音楽監督に就任する前からこのオーケストラに籍を置き、小澤の退任とともに、常任を退いたという経歴の持ち主で、小澤が厚い信頼をおいている奏者の一人です。今回の収録に際して、小澤はレコードエンジニアにティンパニーの位置取りの注文をつけたと言われています。ファースはサイトウ・キネン・フェスティバルにいつも参加しており、松本文化会館の音響を知り尽くし、絶妙の仕事をこなしてきました。演奏とは直接関係ないことですが、演奏終了後、客席からの拍手が鳴っている間、小澤は、オーケストラの主要なメンバーと握手をしながら、舞台を歩き回るのですが、画面に演奏者などクレジットが流れている、一番最後のシーンで、小澤とファースが手を取り合いながら、互いに軽く手を叩き合うシーンは実に微笑ましいです。
収録の状態についてですが、音の配置が左右に分かれすぎず、それでいて広がりのある自然な音の響きで、たいへん臨場感があります。20bitで収録されているおかげでしょうか小さく鳴っている楽器の音も鮮明に聞こえてきます。また、映像も鳴っている楽器を追うだけでなく、演奏者の表情をうまく捕らえ、演奏の良さをさらに引き立てています。家庭のオーディオでもここまでリアルに再現できるようになったということに少し感動しました。音声はサラウンドではなく2chですが、CDよりも上位の規格であるDVDの音質の素晴らしさがむしろはっきりとわかります。
以上、このDVDへのコメントについては、Amazonに同様のレビューがありますが、2003年に私が投稿したもので、それに加筆修正を行った後に、ここへ転載しています。
【 収 録 曲 】
ベートーヴェン
交響曲第9番ニ短調 op.125「合唱」
【 演 奏 】
小澤征爾(指揮)
アンネ・シュヴァーネヴィルムス(ソプラノ)
バーバラ・ディヴァー(アルト)
ポール・グローヴズ(テノール)
フランツ・ハヴラタ(バス)
東京オペラシンガーズ(合唱)
サイトウ・キネン・オーケストラ
ブラームス / 交響曲第1番ハ短調
1990年8月、ロンドンのロイヤル・アルバートホールにおける、サイトウ・キネン・オーケストラのライブ収録です。実に表現力が豊かで聴き応えのある演奏です。
指揮者小澤征爾の長い音楽の経歴を考えると、比較的新しい録音ということになりますが、映像で見ると、今となってはこの頃の小澤征爾はまだまだ若々しかったなぁなんて感じます。フルート奏者の工藤重典の頭髪なんかを見ていても。チャイコフスキーコンクールで優勝した直後の諏訪内晶子が、第一バイオリンの末席にいるのもちょっと注目です。
【 収 録 曲 】
ブラームス
交響曲第1番ハ短調 op.68
【 演 奏 】
小澤征爾(指揮)
サイトウ・キネン・オーケストラ
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