曲 の 紹 介
オリジナル「An insect & sons (musicbox)」
MIDIデータ M. HatTarsakey
１９９８年（平成１０年）３月２２日（日）に、このホームページを開設しています。
そこで、ここではホームページを開設した年の出来事や流行を振り返ってみることにしました。少々アカデミックな話題から俗っぽいものまで、いろいろと集めてみました。（政界、新語・流行語、１００歳になった都市、郵便番号７桁化、明石海峡大橋の開通、北朝鮮テポドン発射、テレビ番組、映画、音楽、長野五輪、競馬）
では、画面をスクロールさせて、「ホームページの底」へ進んでください。
【政 界】
内閣総理大臣は、橋本龍太郎でした。歴代第８２、８３代にあたり、１９９６年（平成８年）1月から２年半にわたり、首相を務めました。オールバックの独特の髪型はポマード頭と呼ばれ、彼のトレードマークでした。橋本内閣の閣僚の中には、後に首相となる小渕恵三外務大臣（第８４代首相）や小泉純一郎厚生大臣（第８７、８８代首相）がいました。１９９８年７月１２日の参議院選挙における自由民主党の敗北による引責で、３０日に退任することになり、同日、小渕内閣が発足しました。
【新語・流行語】
− 大 賞 −
受賞者：佐々木主浩（ささき かずひろ）
「ハマの大魔神」
この年、横浜ベイスターズは、３８年ぶりにセリーグで優勝を果たし、日本一にもなりました。最大の殊勲者は、ストッパー佐々木で、付いたあだ名が「ハマの大魔神」でした。マウンドに仁王立ちし、打者をバッタバッタと打ち取る姿は、日本中を熱狂させました。
「だっちゅーの」
受賞者：浅田好未（あさだ よしみ）・西本はるか（にしもと はるか）
女性のお笑いコンビであるパイレーツが、平凡なギャグを飛ばしておいて、観客のしらけを誘った末、決めのポーズ（両腕で胸をはさみ、谷間を強調する）で、落ちのセリフとして発したのが、「だっちゅーの」でした。
− トップテン −
受賞者：井口泰泉（いぐち たいせん）
「環境ホルモン」
２１世紀の最も重要なテーマは、環境問題であると言われ、この年、地球の生態系を狂わす恐るべき化学物質である内分泌撹乱化学物質を、井口泰泉（横浜市立大学理学部教授）は「環境ホルモン」と名付けました。これにより環境問題は一挙に身近なものとなり、水道水、土壌などの問題を論ずる時にも「環境ホルモン」の語が出ないことはなくなったのです。
「貸し渋り」
受賞者：表彰保留（該当者を名乗り出る関係者皆無のため）
不良債権問題により金融不安が続く金融機関に、追い討ちとなったのが自己資本比率の早期是正措置でした。内部留保金を増やしたい金融機関は、手っ取り早く「貸し渋り」を始めました。行政の無策、金融機関の手前勝手が招いた「貸し渋り」は、あっという間に国内に蔓延し、大きな社会問題となりました。
「老人力」
受賞者：赤瀬川原平（あかせがわ げんぺい）
新しい発想で、世の中の老人たちに大いなる勇気を与えた言葉が「老人力」でした。生みの親の赤瀬川原平（作家）によれば、年をとって物忘れをすることは、新しい知識を取り入れるために必要といい、忘れっぽくなることは「老人力」がついた証拠だとし、年を取れば取るほど凄い力がつくんだと主張しました。この発想の転換に、世間はタジタジとなるばかりでした。
「ショムニ」
受賞者：（原作者）安田弘之（やすだ ひろゆき）・(株)フジテレビジョン・(株)共同テレビジョン
テレビ番組「ショムニ」。「ショムニ」とは庶務二課のことで、役にたたない社員の島流しのような部署で、シュンとする男性陣に対し、女性陣はとにかく元気。ある意味では、極めて今日的なテーマをマンガチックに描いていました。元気な女性が大活躍というストーリーがヒットの理由といわれました。
「モラル・ハザード」
受賞者：中坊公平（なかぼう こうへい）
「モラル・ハザード」とは、本来は保険用語で道徳的危険という意味です。しかし、１９９８年、経営破綻した金融機関の処理や住宅金融専門会社の財政資金投入をめぐり、経営者の経営倫理欠如が指摘され、「モラル・ハザード」論議が大きな話題となった。住専処理を行う住宅金融債権管理機構社長に、無報酬で就任した弁護士の中坊公平は、住専に貸付けていた金融機関の「モラル・ハザード」を厳しく追及し世論の喝采を浴びました。
「凡人・軍人・変人」
受賞者：田中真紀子（たなか まきこ）
この年一番の切れ味鋭い論評で、メディアは一斉にこの言葉に飛び付きました。自民党総裁選に立候補した三氏に対し、田中真紀子（衆議院議員）は、どうせ在庫一掃、ガレージセールと切り捨て、返す刀で「小渕は凡人、梶山は軍人、小泉は変人」。あまりにも三氏の本質を言い当てた名文句に、当の三氏も苦笑するばかりでした。
「冷めたピザ」
受賞者：（三井海上基礎研究所）ジョン・ニューファー
首相に就任した小渕を分析した受賞者の言葉で、ニューヨーク・タイムズ紙で紹介され、全世界を駆け巡りました。“何をしても食べられない”というのが「冷めたピザ」の意味で、本来ならば一国の首相に対して失礼な論評なのですが、どういうわけか日本人には大受けしてしまいました。当の小渕首相も、ピザを持つ姿で米週刊誌に登場するなど、“のんきな父さん”そのものでした。
「日本列島総不況」
受賞者：堺屋太一（さかいや たいち）
小渕内閣の経済企画庁長官に就任した堺屋太一（作家）は、日本経済の現状を停滞ではなく、低迷と断言しました。さらに、全体状況を「日本列島総不況」と、極めて明快な言葉で表現したのです。小渕内閣のアクセサリーと揶揄された堺屋でしたが、流行作家らしい表現力で一矢を報いたのです。エコノミストとしての本領発揮がなるか、世の中の注目を一身に集めました。
「スマイリング・コミュニスト」
受賞者：不破哲三（ふわ てつぞう）
国内外での逆風の中、１９９８年参議院選で比例区で約１０００万票という大躍進を遂げた日本共産党。その秘密は「スマイリング・コミュニスト」にあると報じられました。不破哲三（日本共産党中央委員長）の柔和な笑顔が、有権者の中にある共産党嫌いを和らげたとの解説でした。
「ボキャ貧」
受賞者：小渕恵三（おぶち けいぞう）
小渕恵三（第８４代内閣総理大臣）が、記者団の応対の中で自らを卑下して言った言葉。自分には語彙が少ない、ボキャブラリーが貧困、つまり「ボキャ貧」だと言ったのですが、これが反対に小渕首相の造語能力の優秀さを立証することになりました。語感といい、語意といい、若者の縮め言葉と対抗しても勝るとも劣らない。「小渕さんて、もしかしたら“切れ者”かも」などという評価も出始めました。
【１００歳になった都市】
１８８９年（明治２２年）に市制町村制が施行されて以降、全国で都市が誕生していきましたが、１８９８年（明治３１年）に市制を施行した都市は、この年で１００年を数えることになります。市制１００周年を迎えたのは、以下の４都市でした。
奈良市
１８９８年（明治３１年）２月１日市制施行
青森市、尾道市
１８９８年（明治３１年）４月１日市制施行
大津市
１８９８年（明治３１年）１０月１日市制施行
【郵便番号７桁化】
この年の２月２日から、３桁あるいは５桁であった郵便番号が７桁になりました。基本的に集配郵便局を意味する従来の３桁、５桁に、残りの桁を付加し町域名も含めた体系になりました。
また、配達物数の多い大口事業所を表す個別の郵便番号も含まれています。この番号を記入すると、あて名の住所をすべて省略でき事業所名だけで投函できるようになったのです。
【明石海峡大橋の開通】
この年の４月５日に、兵庫県淡路市と神戸市垂水区を結ぶ、明石海峡に架かる吊り橋が開通しました。公募により愛称がパールブリッジと定められましたが、地元でもこの名前で呼ぶ人は少なく、管理者であるＪＢ本四高速（本州四国連絡高速道路株式会社）でさえも使用していません。全長３９１１ｍでその当時は世界最長の吊り橋でしたが、２０２２年３月にはトルコ北西部に開通したチャナッカレ１９１５橋（全長３９６３ｍ）に次いで２番目となりました。
なお、明石海峡大橋は、あくまで明石海峡にかかる橋であって、兵庫県明石市には接していません。古くは、現在の神戸市垂水区・神戸市西区・明石市（二見地区を除く）が旧明石郡であり、その沖合いの海峡が「明石海峡」というわけです。
【北朝鮮テポドン発射】
テポドン１号が、この年の８月３１日に北朝鮮から日本に向けて発射されました。津軽海峡付近から日本列島を越えるコースで、途中、第１段目は日本海に、第２段目は太平洋（三陸沖）に落下しました。日本政府やマスコミ・世論は、この時敏感に反応し、北朝鮮が新型の弾道ミサイルの発射実験を行ったとして、極度の反発が起こりました。弾道ミサイルの発射実験である証拠を得るため、海上自衛隊は護衛艦などを駆使して、落下した物体を捜索しましたが、遂に発見できませんでした。また、この打ち上げを契機として日本政府は直後に情報収集衛星の開発・打上げを計画しました。
因みに、テポドンとはこのミサイルが確認された地名で、アメリカがつけたコードネームで北朝鮮の呼び名ではありません。北朝鮮ではロケットとして銀河と称されています。
後にミサイルを運搬ロケットに改造して人工衛星の打ち上げを試みたことが判明しました。この発射実験に関して、アメリカ政府は、人工衛星の打ち上げであったが失敗との公式見解を発表し、韓国政府も小型人工衛星の軌道投入実験の失敗としています。
【テレビ番組】
聖者の行進
出 演：いしだ壱成、酒井法子、広末涼子、安藤政信、斉藤洋介、雛形あきこ、松本恵、渡辺慶、段田安則
主題歌：命の別名／糸 中島みゆき
内 容：工場で働く障害者とその先生で、正義を勝ち取ります。
脚 本：野島伸司／演出：吉田健ほか
第１６回ドラマアカデミー賞最優秀作品賞＆主演男優賞受賞
ニュースの女
出 演：鈴木保奈美、滝沢秀明、長塚京三、野村宏伸、吹越満、小野武彦、藤原紀香、梶原善
主題歌：散歩道 ＪＵＤＹ ＡＮＤ ＭＡＲＹ
内 容：ニュースの女の人生の一部分を描きました。
脚 本：田渕久美子／演出：小椋久雄ほか
第１６回ドラマアカデミー賞主演女優賞＆助演男優賞受賞
ショムニ
出 演：江角マキコ、京野ことみ、宝生舞、森本レオ、高橋由美子、櫻井淳子、戸田恵子
主題歌：素直なままで ＩＺＡＭ ｗｉｔｈ ＡＳＴＲＡＬ ＬＯＶＥ
内 容：会社に必要のない人たちの集まりの庶務二課で千夏を中心に存在を高めていきます。
脚 本：高橋留美／演出：鈴木雅之、土方政人、平野眞
第１７回ドラマアカデミー賞最優秀作品賞＆主演女優賞受賞
Ｗｉｔｈ Ｌｏｖｅ
出 演：竹野内豊、田中美里、及川光博、藤原紀香、川岡大次郎、浅田美代子
主題歌：ＤＥＳＴＩＮＹ ＭＹ ＬＩＴＴＬＥ ＬＯＶＥＲ
内 容：Ｅメールの送信ミスで始まり、互いに知り合いであることを知らないまま気持ちを打ち明けていきます。
脚 本：伴一彦、尾崎将也／演出：本間欧彦、田島大輔、二宮浩行
第１７回ドラマアカデミー賞主演男優賞＆主題歌賞受賞
眠れる森
出 演：中山美穂、木村拓哉、仲村トオル、ユースケ・サンタマリア、陣内孝則
主題歌：カムフラージュ 竹内まりや
内 容：記憶を塗り替えられた少女の本当の過去を求めつつ、一家殺害事件の真犯人を捜していきます。
脚 本：野沢尚／演出：中江功、澤田鎌作
第１９回ドラマアカデミー賞最優秀作品賞＆主演男優賞＆主演女優賞＆主題歌賞受賞
【映 画】
タイタニック
脚本／監督：ジェームズ・キャメロン
出 演：レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット
内 容：夢の豪華客船タイタニック号による素晴しい航海への期待に胸弾ませる乗員乗客の中に、激しく運命的な出会いをする二人の若き男女がいました。しかし、１９１２年４月１５日未明、北大西洋の冷たい海の底へ１５００人以上の命とともに沈没することになります。
踊る大捜査線 Ｔｈｅ Ｍｏｖｉｅ
監 督：本広克行
出 演：織田裕二、柳葉敏郎、いかりや長介、深津絵里、水野美紀、北村総一朗
内 容：殺人予告、警視庁副総監誘拐、警察署内の窃盗事件などが同時に発生し、てんやわんやの湾岸署の２４時間を描いています。
【音 楽】
１９９８年ヒットチャート −シングルＣＤ−
１位 誘惑 GLAY 161.2万枚
２位 夜空ノムコウ SMAP 157.1万枚
３位 my graduation SPEED 147.5万枚
４位 タイミング BLACK BISCUITS 145.1万枚
５位 SOUL LOVE GLAY 137.2万枚
６位 長い間 Kiroro 118.2万枚
７位 HONEY ラルク・アン・シエル 117.3万枚
８位 愛されるより愛したい KinKi Kids 113.5万枚
９位 Time goes by Every Little Thing 113.2万枚
10位 全部だきしめて/青の時代 KinKi Kids 112.7万枚
１９９８年ヒットチャート −アルバムＣＤ−
１位 B'z The Best "Pleasure" B'z 503.5万枚
２位 B'z The Best "Treasure" B'z 429.2万枚
３位 Time to Destination Every Little Thing 340.3万枚
４位 Love 河村隆一 278.8万枚
５位 Neue Musik(ﾉｲｴ･ﾑｼﾞｰｸ) 松任谷由実 245.2万枚
６位 海のYeah!! サザンオールスターズ 244.5万枚
７位 pure soul GLAY 227.0万枚
８位 Mother Father Brother Sister Misia 224.6万枚
９位 RISE SPEED 204.8万枚
10位 SURVIVE B'z 172.3万枚
【長野五輪】
第１８回冬季オリンピック長野大会
開催期間：１９９８年２月７日から２２日まで
競技と種目数：７競技６８種目
参加国：７２の国と地域
選手数：３７６９人
日本勢は、５個の金メダルを含む１０個のメダルを獲得しました。
ジャンプラージヒル団体
「立て、立て、立ってくれ」アナウンサーが絶叫する中、原田雅彦が因縁の２本目でバッケンレコード(最長不倒距離)を越える大ジャンプに成功しました。原田が泣きました。原田を見守る日本中が泣きました。
金 船木和喜・原田雅彦・岡部孝信・斉藤浩哉
ジャンプラージヒル個人
金 船木 和喜
銅 原田 雅彦
ジャンプノーマルヒル個人
銀 船木 和喜
フリースタイルスキー女子モーグル
金 里谷 多英
スピードスケート男子５００ｍ
金 清水 宏保
スピードスケート男子１０００ｍ
銅 清水 宏保
スピードスケート女子５００ｍ
銅 岡崎 朋美
ショートトラック男子５００ｍ
金 西谷 岳文
銅 植松 均
【競 馬】
９８年 年度代表馬
前年、４歳（現在の表記で３歳）にして、マイルＣＳとスプリンターズＳで優勝していたタイキシャトルでしたが、９８年には、安田記念、ジャックルマロワ賞（フランス）、マイルＣＳに勝って、短距離のＧＩで５勝をマークしました。競走馬として活躍したのは、２年間だけでしたが、１４戦１２勝という安定した成績を残しています。引退レースとなった９８年１２月２０日のスプリンターズＳでは、マイネルラヴ(吉田豊)、シーキングザパール(武豊)に次ぐ、３着になりましたが、これが生涯で唯一連対を外したレースでした。
タイキシャトル(岡部 幸雄 ほか)
皐 月 賞 (4月19日 中山 芝右2000ｍ 曇・重)
横山典弘は、すでにＧＩレースで８勝目でしたが、クラシックではこれが初めての勝利となりました。２着は、キングヘイロー(福永祐一) 、３着は、スペシャルウィーク(武豊)の着順でした。
セイウンスカイ(横山 典弘)
日本ダービー (6月7日 東京 芝左2400ｍ 曇・稍重)
２着に５馬身半を引き離して、１番人気のスペシャルウィークが圧勝しました。騎乗の武豊は、８７年にデビューした名士ですが、このレースに出場すること１０回目にして、初めて優勝を果たすことができました。２着に入ったボールドエンペラー(河内洋)は１４番人気で、配当は単勝が２００円であったのに対して、馬連は１３，１００円の高配当になりました。
スペシャルウィーク(武 豊)
菊 花 賞 (11月8日 京都 芝右外3000ｍ 晴・良)
セイウンスカイの勝ちタイム３分３秒２は、９５年にマヤノトップガン(田原成貴)がマークした３分４秒４を更新する菊花賞レコードであるばかりでなく、京都コースの芝３０００ｍのＪＲＡレコードになりました。また、この長丁場を逃げ切るのは至難の技と言われ続けてきましたが、３９年ぶりの菊花賞の逃げ切り勝ちとなりました。２着には、スペシャルウィーク(武豊)が入っています。
セイウンスカイ(横山 典弘)
宝塚記念 (7月12日 阪神 芝右2200ｍ 晴・良)
夏のグランプリレースで、見事な逃げを見せてくれたサイレンススズカでした。前年は、日本ダービー(９着)、天皇賞・秋(６着)、マイルＣＳ(１５着)のいずれにおいても、振るわぬ成績でしたが、４度目にして悲願のＧＩタイトルを勝ち取りました。しかし、この年の天皇賞・秋に出場した時、競走中の事故（左前脚手根骨粉砕骨折）により、予後不良（安楽死）になっています。
サイレンススズカ(南井 克巳)
有馬記念 (12月27日 中山 芝右内2500ｍ 曇・良)
グラスワンダーは、前年の朝日杯３歳Ｓの優勝で頭角を現し、９８年には、４歳（現行の表記では３歳）にして、強豪古馬（エアグルーブ、メジロブライトなど）を相手に、見事、有馬記念を制しました。故障の多い馬でしたが、怪物の異名をとり、このレースから３回連続してグランプリレースでの優勝を成し遂げることになります。
グラスワンダー(的場 均)
９９年の有馬記念(１２月２６日)では、その年の天皇賞・秋とジャパンカップの勝ち馬であるスペシャルウィーク(武豊)との対決で注目を浴びましたが、鼻の差でこれを退けました。競馬の神様とまで言われた競馬評論家の大川慶次郎は、このレースの５日前に亡くなっていますが、「勝つのはグラスワンダーですよ」という言葉を残していました。また、３着には、テイエムオペラオー(和田竜二)が入っています。２０００年になると、テイエムオペラオーの時代に取って代わり、出走した八つの重賞レース（うちＧＩが５レース）のすべてにおいて勝利を収めてました。
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