「自分の唯一、一回限りの人生を自分らしく生きること」。

2020.4.1
遊びは自由と創造の世界。遊びとは自発的な活動であり、脳が生き生きと働いている状態です。園庭の続きに森と山があり、自然豊かな環境で乳児の時から遊んでいます。そこは直線と角でできた人工物とは異なり、時間とともに変化し、同じものは一つとして無く、正しい遊び方が無く、あらゆる造形を含んでいるので、感覚と想像が豊かに膨らみます。その多様性に突き当たって、こどもたちの驚きや好奇心が引き起こされます。また、自然の生き物の一員としての自分の実感と自覚を形成していきます。
「こどもたちは空間を楽しむ」。
空間認知力(間隔、距離感等)は実体験で育ちます。好きな遊びの中で、登る、渡る、運ぶ、ぶら下がる、走ることで運動スキルが偏らず、バランス良く身に付けることができます。
「こどもたちは豊かに学ぶ」。
自分から進んで取り組んだ活動や好きな遊びに熱中している時には探究心や知的好奇心がわき、熱中してやり遂げたという実感が湧いて自尊心が育ち、将来の生きる力につながる創造的想像力が育ち学力基盤力となって行きます。 このように今日も、多様な形態の遊びが豊かに創り出されていきます。(写真は森の中にある小屋の中にて)。
それぞの発達に応じた、それぞれの生活環境、それぞれへのかかわり 
乳児担当性
乳児は月齢の差が大きく、家庭での生活リズムも一様ではありません。画一的な生活リズムや遊具、おもちゃ、遊びでは赤ちゃんは健やかに育めません。それぞれの発達に応じた、それぞれの発達に必要なおもちゃ・環境が用意されています。そして、それぞれの生活リズムに合った排泄、食事、睡眠ができるように配慮し、愛着を育む固定した保育士が赤ちゃんの一日をサポートします。
 

「保育室は小さな森」 

保育室でも「選んで、決めて、やってみる」ことのできる多様性・応答性・想像性が必要です。さらに保育室ならではの森での疑問を解決するヒントがあり、そして色々な発見・疑問を共有できる環境が必要です。
 

2017.8.21

「意欲・想像力・友達と一緒が楽しい」を育む環境とかかわり

 4歳頃にはお友達とのつながりが強くなることでケンカも増えるけれども、やがて5歳児クラスになる頃には、こども同士の関係も深まりをみせ、お互いに信頼感を得て、大人に頼らず自分たちで問題を解決しようとするようになります。
このようなこども同士のかかわりを通して、こどもはお互いの良さを認め合いながら、自分に自信を持つようになります。
こども同士のかかわりが豊かに展開されるために、人的環境(かかわり)とともに、道具であるおもちゃや素材、遊びが展開できる空間、さらに遊びに没頭できるだけの時間が必要です。
遊びは、こどもの活動の中心であり、こどもの主体性やその過程、こども同士のかかわりを大切にしながら、個々の遊びを丁寧に支援することで、こどもの発達に寄与します。

2016.03.08

もりのほいく

「こどもらしさ」「のびのびとあそぶ」「じぶんのことが大好き」を生まれ持った感性で学ぶことができる場所。
 
五感を十分に使いながら、思う存分あそび、感情表現することは「もりとやまのあるほいくえん」の一番の魅力。
森へ行くと、元気になったり、心が落ち着いたりする。ともだちといろんなことを気軽に話せるようになる。
時間と空間と事物に園庭(運動場)や保育室(教室)のような制限のない。
机、イス、遊具や教具は統一されたモノ、均一、同じ時間に同じ活動・・・・、
・・・・・・もりのほいくえんでは、自分にしかできない活動をする。
多様で一回限りの森のなかで、貴重な「いま・ここ」という自分だけの時間にこどもは敏感になる。
園庭(運動場)や保育室(教室)とは格段に異なる圧倒的な自由度と多様性をもつ森は、こどもたちの主体性を育み、多様性への気づきをもたらす。
森では、こどもはケンカや仲直り、葛藤、競争、協力など、さまざまな経験をする。こどもが困惑することもある。
まだ文字が読めなくとも、見たり、聞いたり、感じたりすることで学んでいく。自然そのものが教科書。
こどもたちは、五感のすべてで全体を理解したいという好奇心をもっています。好奇心をもって体験して初めて、こどもは何かを学ぶことができる。

 

2015.09.18

環境によるほいく

主体性や、自分で決めて行動するという、生きるために必要な育ち。
 
不思議に思ったことを、自分の力で考えるという、学ぶために必要な育ち。
人と人が支え合って生きる基盤となる、他者を思いやる道徳性の育ち。

この三つの育ちは、机に座って指示された活動を行うことよりも自発的なあそびの方が優れて身につきます。つまり乳幼児期のあそびは、たくさんの能力を獲得する機会であり教育そのものです。
こどもはあそびによって、生涯にわたる生きる力の基礎を獲得します。そのため世界中で、乳幼児期にはあそびを通した教育を行っています。
あそびを中心的な活動とするために、環境を構成しなければなりません。
そこで「環境を通して行う教育」が大切となります。
しかし、発達の合わない環境や応答性・多様性・想像性の少ない環境にこどもが置かれると、こどもは自分が「できる」ことではなく、「できない」ことばかりに囲まれ、こどもたちは自分が「無力な存在」だと思ってしまい、指示がなければ動けなくなってしまう可能性があります。
ですから、自然の素材に囲まれ、周りの全てが応答性・多様性・想像性に優れた遊びの素材である「森の中」こそが、こどもの「能動性を引き出せる」のに極めて都合が良いと言えます。
 
 

 

2015.09.18

協同的学び

先生にやらされるのではなく、自分たちで考えて、自分たちで決めて、みんなでやってみる経験。
 
ひとりの思いをみんなで受け止め、みんなの思いも受け止める。
一人ひとりの思いを形にすることで得られる達成感。
ひとり一人の思いや感動、工夫の違いを受け止めてくれる環境の中で、自分自身に誇りを感じ、自信をもって行動できるようになってほしいです。

協同的学びは日常の生活の中の遊びの中にあります。
こういったあそびの中での経験を積み重ねることで、それぞれの相手の立場を理解し、自分の考えや葛藤だけでなく、集団の意思や対立を解決する能力を持った大人になってほしいと思います。
 

 

 

2015.09.18

親子ふれあい遊び(親子行事)

こどもが自分自身をもっともっと大好きになるために・・・・
 
こども達がお父さん、お母さんの愛情を十分に感じながら、ゆっくりと会話を楽しみ、
お父さん、お母さんもこども達と一緒に夢を語る。
そんな時間をみんなで共有したいと思います。

親子で参加する行事の日を用意しています。

「する/しない」「できる/できない」じゃなくて、
「何を思い」「何を考え」「何を感じ」ているかに関心をもって、
いっしょに「あそんで」「おしゃべりして」「そうぞう」しよう。!

指示や行動を促す言葉ばかりでなく、
思いや考えを伝え合う言葉でこどもと過ごす時間を楽しもう。
こどもをもっともっと信じる事ができて、
もっともっと好きになる。こどももじぶんが大好きに!
 

 

 

2015.09.18
異年齢保育

 「年上の子が年下の子をお世話し、より幼い子は年上の子に憧れる」という単純なものではありません。

 様々な年齢のこども達とかかわりの中で、自分なりのペースでゆったりとできます。
この年齢なら出来て当たり前というプレッシャーから、イライラしたり、攻撃的になったり、不安定になったりすることを避けられます。「安心して自分を出せるように、年齢差ではなく、個人差に応じて遊べるように」
小さい子と遊ぼうと思ったら、小さい子の言い分を聞いて対応しなければなりません。そういう経験をしながら、どうやったら一緒に遊べるか、どういう言い方をすれば良いのか学んでいきます。また、違う年齢の友達の特徴を理解するということは、自らの年齢を強く意識することにつながります。
こども同士が横並びで、なんでも「できる・できない」という競争による比較対象になりません。同年齢集団のかかわりは競争的関係が強くなり、課題回避につながりますが、年齢差のある集団の中では、課題達成へ導く様々な力が作用します。必ずしも一緒に同じことをしていなくても、目の前に年齢差のある友達がいることによって、憧れや意欲が掻き立てられたり、刺激されたり、安心できたり、そして、同年齢では作りにくいような関係も結ばれます。年少児にとっては、目の前に年長児のモデルがあり、わかりやすく、模倣しやすく、活動意欲が高まり、遊びや生活、暮らしの伝承がなされやすい。
できなくても、自分には価値のあると思える、弱さを持った自分を肯定できる「自己肯定感」が育ちます。 自分が必要とされている存在、期待されている存在であることを意識し、自分の存在価値を高めることにもなります。
相手を受容することと、自身・自己肯定感の相互作用の中で、自尊感情を高めていきます。
 幼いこと適切にかかわることができる大人を育成する方法の一つでもあり、子育て文化再生にもなりうるのです。

子どもの育とうとする力を引き出す自然
子どもも大人も育ち合うあたたかい場所