大仰城址


 上出集落の北側に海抜80mほどの山があります。

誕生寺の奥の院ともいわれる城山です。

誕生寺の裏の石段を登り、尾根伝いに約10分ほど行

くと頂上で、中世の砦があったと伝えられている。


   頂上は結構広く、誕生寺の納骨堂があります。

 そして、一段高い位置に明治4年5月と刻まれた宝篋

 印塔(ほうきょういんとう)と33体の観音像が祭られ

 ています。

 応永年間(1394〜)伊勢の国司北畠家に仕えた

 小泉藤能の居城であったと伝えられています。

 宝篋印塔のある小高い所は見張り台で、ここから狼

 煙を上げ多気城へ知らせたといいます。

 頂上より20mほど北側に降りた山麓に当時使った

とされる井戸があり、現在も豊富に水がわいておりま

す。



【参考】

  宝篋印塔(ほうきょいんとう)とは宝篋印陀羅尼の経文を納めた塔、のちには供養塔・墓碑塔として

  建てられた。